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By cizucu ·

Cover photo by manami
英国の写真家団体〈AOP(Association of Photographers)〉が2026年1月に公表した調査は、写真業界に静かな衝撃を与えました。回答者の58%が「生成AIによって仕事を失った」と答え、失われた金額は1人あたり年間約35,000ポンド(約700万円)に達しています。
生成AIはまだ補助的な存在だと考えていた人ほど、この数字に現実を突きつけられたはずです。今回は調査結果を軸に、何が起きているのか、そして写真を続けるために何を考えるべきかを整理します。
Photo by つばさ製作所
調査では、平均収入自体は前年比で微増している一方、ライセンスされた写真点数は65%減、公開作品数も46%減少しています。これは「単価が少し上がっても仕事の総量が減っている」状態を意味します。
特に素材系や汎用ビジュアルでは、クライアントが生成AIを選ぶケースが急増しました。写真の価値が下がったというより、「写真でなくても成立する仕事」から先に削られている構図が見えてきます。
調査で特徴的なのは、失注だけでなく行動変化です。多くの写真家が、無断学習への懸念から自サイトの公開作品を減らし、クローズドな運用へ移行しています。また98%以上が過去の無断利用への補償を求め、85%以上がAI学習は権利者の事前同意を原則とすべきだと回答しました。
AOPは他団体と連携し、透明性と報酬を求める法整備を英国議会に強く訴えています。
Photo by むめい
AOP自身も強調している通り、写真家はAIに反対しているのではなく「参加したいが、消費されたいわけではない」のです。現実的には、AIを下請け的に使い制作効率を上げる一方で、実写である必然性が高い領域を深掘りする姿勢が重要になります。
Photo by 吉田 草風
証拠性や信頼性が求められる撮影、人との関係性が価値になる仕事は、今後も残ります。生成AI時代は、写真の意味を再定義する分岐点なのです。


