cizucuが世界各地で開催しているフォトポスターの展示会〈photo poster project(ppp)〉。その活動の広がりを支えているのが、各地で共に場を育んできたギャラリーの存在です。
本企画では、そんなパートナーでもあるギャラリーに焦点を当て、それぞれの場所に宿る想いや、その場を支える人々の声に迫ります。
今回は、東京・吉祥寺にある複合空間〈STAYFUL LIFE STORE〉。雑貨やコーヒー、ギャラリーがゆるやかに交わるこの場所で、日々どのような出会いや表現が生まれているのか。日頃からお世話になっているストアオーナーの服部さんに、場づくりへの想いや ppp へ抱くイメージを伺いました。

STAYFUL LIFE STORE
ここには、ジャンルという決まりはありません。コーヒーを飲みながらアートに触れ、気に入った雑貨を手に取り、気づけば知らない誰かと話している。STAYFUL LIFE STORE は、無邪気さとちょうどいいカオスが同居する約200㎡の複合空間です。
HP:stayful.jp
Instagram : @stayful.jp
このギャラリーについて教えてください!
〈STAYFUL LIFE STORE〉には、移転前の小さなお店だった頃から、撮影スタジオ兼ギャラリースペースとして運営していました。
もともと私たちの会社はブランディング設計を軸にデザイン制作を行うクリエイティブスタジオでもあるので、自社スタジオとして立ち上げたのが最初のきっかけです。

©︎ STAYFUL LIFE STORE
このギャラリーがある施設〈STAYFUL LIFE STORE〉自体は、飲食・雑貨・ギャラリーがひとつの空間に共存する、「さまざまなものが自然に交わる場所」です。
異なる目的で訪れた人々や表現がゆるやかに重なり合うことで、思いがけない出会いや発見が日常的に生まれています。そうした積み重ねのなかで、この場所は少しずつアーティストや写真家たちが自由に表現し、集うことのできる場へと育ってきました。

©︎ STAYFUL LIFE STORE
このギャラリーを運営する中で、特に大切にしていることは?
「決まりごとは少ない方がいい」。それが、〈STAYFUL LIFE STORE〉の根っこにある考え方です。ギャラリーも同じで、「こういう展示でなければならない」といった決まった枠は、できるだけ設けていません。
大切にしているのは、使う人が自分らしい形で表現できること。作品や展示のスタイルに縛られず、それぞれの思いや挑戦を自由に持ち込める場所でありたいと考えています。

©︎ STAYFUL LIFE STORE
また、コーヒーを飲みに訪れた人が自然と作品に出会えるような、ゆるやかな導線も大切にしています。「展示を見に行く」というよりも、「ふと立ち寄った先で作品と出会う」。そんな偶然性のある体験を生み出したいです。
展示する人にとっては新たな鑑賞者との出会いが生まれ、訪れた人にとっては思いがけない作品との出会いが生まれる。〈STAYFUL LIFE STORE〉は、そんな小さな発見や交流が自然に生まれる場所でありたいと思っています。
雑貨・コーヒー・ギャラリーが一緒にあることで、どんな出会いが生まれてると思いますか?
〈STAYFUL LIFE STORE〉では、雑貨・コーヒー・ギャラリーをあえて明確に分けていません。コーヒーを飲みに来た方が雑貨に目を留め、そのまま地下の展示へ足を運ぶ。そんな自然な流れが生まれる空間を目指しています。
それぞれが独立した目的地ではなく、ひとつの世界観のなかでゆるやかにつながっていることが大切です。暮らしに寄り添う雑貨、ひと息つけるコーヒー、誰かの視点に触れるギャラリー。それらが重なり合うことで、思いがけない発見や余韻が生まれる。そんな場所でありたいと思っています。

©︎ STAYFUL LIFE STORE
このギャラリーがある街や地域の魅力を教えてください!
吉祥寺・三鷹エリアは、街全体にすごく活気があるんです。お客さまも気さくで、こちらの話に自然と耳を傾けてくださる方が多い印象があります。
はじめて来たのに、なんだかずっとここにいたくなるような温かさがある街だなと感じています。個人のお店や小さなギャラリーが点在していて、日常のなかにさりげなく文化が溶け込んでいるのも、吉祥寺・三鷹ならではの魅力ですね。
アートや表現に対して自然とアンテナを張っている方が多くて、展示を見てくださる方の反応もすごく豊かなんです。ギャラリーも、この街の空気のなかで育ててもらっている感覚があります。

©︎ STAYFUL LIFE STORE
これからギャラリーは、どんな存在になっていくと思いますか?
もう「作品を飾る場所」だけではなくなっていくと思うんです。人と人がつながるきっかけになったり、「何かつくってみたい」と思える気持ちに火をつけてくれる場所になっていくんじゃないかなって。
敷居が高くて“わかる人だけの場所”ではなく、もっとカジュアルに、日常の延長でふらっと立ち寄れる存在になっていく。そうなったときに、ギャラリーってもっと面白くなると思うんです。
私たちのギャラリーも、そういう方向を目指しながら、来てくれた方の新しい一面を引き出せる場所でありたいですね。
ppp はどんな取り組み・コミュニティだと感じていますか?
写真を軸に、人と人がつながっていくコミュニティだなと感じています。作品を通してその人の視点や感覚に触れて、そこからまた新しい関係が生まれていく。そういう循環を生むのがppp らしいと思うんです。
写真には、言葉だけでは伝えきれない想いや景色を、そっと誰かへ届ける力があると思っています。ppp はその力を信じて、写真と人をやさしくつないでいる取り組みだと感じています。
発表の場を探している写真家の方にとっても、写真をきっかけに誰かとつながりたい方にとっても、すごく大切な場所になっているんじゃないかなと。

photo poster projectの様子
ppp をサポートしてくださっている理由を教えてください!
私たちのギャラリーを「誰かの表現が息づく場所にしたい」という思いがずっとありました。ppp は、まさにその思いを形にしてくれている存在です。
単にスペースを貸すのではなく、一緒に場を育てているような感覚があり、その関係性をとても心地よく感じています。

photo poster projectの様子
〈STAYFUL LIFE STORE〉が大切にしている「混ざり合い、共存する」という考え方と、ppp が写真を通じて人と人をつないでいく姿勢には、どこか共通するものがあります。
だからこそ、この場所がそんな出会いや表現の生まれる場であり続けてほしいと思いますし、ppp の活動を自然と応援したくなります。これから先も、〈STAYFUL LIFE STORE〉とpppが一緒に育っていけたら嬉しいです。

©︎ STAYFUL LIFE STORE
このギャラリーを訪れてみたい方や、これから展示に挑戦してみたい方へメッセージをお願いします!
写真を撮ることと、それを誰かに見てもらうこと。そのあいだには、思っている以上に大きな距離があるように感じています。
ppp は、その距離をそっと縮めてくれる存在です。だからこそ、この地下のギャラリースペースも、誰かが一歩を踏み出すための場所として、気軽に使ってもらえたら嬉しいですね。
そしてここは、コーヒーを片手にふらっと立ち寄れるような、肩肘張らない空間でもあります。もし「展示してみたいな」と少しでも思ったら、ぜひ私たちやcizucuのみなさんに声をかけてみてください。
ここから新しい出会いや表現が生まれることを、いつも楽しみにしています。


