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Threads 発掘企画 | find new pieces『film』| まだ見ぬ才能に出会う | Focus #710

By cizucu · 2026年7月25日

連載『find new pieces』
Threads 発掘企画 | find new pieces『film』| まだ見ぬ才能に出会う | Focus #710

Cover photo by 穂(スイ)

Threads 発掘企画 | find new pieces『film』| まだ見ぬ才能に出会う | Focus #710

Cover photo by 穂(スイ)

『find new pieces』は、〈Threads〉に投稿された無数の作品の中から、才能あふれる作品を見つけ出し、その魅力をマガジンで届ける発掘企画です。毎回テーマを掲げ、それに添う作品を世界中から集めることで、まだ見ぬ才能(new pieces)に出会っていきます。

How to join

cizucuの〈Threads〉で、ふと投稿される “写真のテーマ” 。
そのテーマに合う “あなたの一枚” を、リプライするだけ。

参加条件はひとつ、cizucuのSNSをフォローです💙
ご応募いただいた作品の中から、
選ばれた方にはcizucu編集部より、メッセージをお送りいたします!

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今回は、世界中から寄せられた無数の応募作品の中から、15作品をご紹介します。
それでは、それぞれの視点と感性が息づく素晴らしい作品を見ていきましょう。

『film』

フィルムで写す世界は、少しだけ時間の流れが違って見えます。

シャッターを切る前の迷い、巻き上げる手つき、現像を待つ静けさ。
そのひとつひとつが、写真に「手触り」と「余白」を残してくれます。

そうして生まれた一枚には、その瞬間だけでなく、
そこへ向かう過程までもが封じ込められていきます。

あなたがフィルムで切り取ったのは、どんな“時間”でしょうか。
世界に一つしかない、あなたのフィルムの一瞬を、見せてください。

new pieces

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Photo by Lynn

Lynn

💙 01

cizucu編集部
強い逆光とフレアが、画面の中心に“まぶしさ”そのものを焼き付けた一枚。フィルム特有の滲みと粒子が、光を情報ではなく温度として残し、そこに集う人々をシルエットの群像へ変えています。白飛びさえも余韻として働き、現像を待つ時間まで想像させるのが魅力。偶然が起きやすい条件を、きちんと構図で受け止め、記憶に近い光景へと着地させた判断の強さが光ります。

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Photo by 名

名

💙 02

cizucu編集部
深い水面の青に、睡蓮の葉が静かなリズムで浮かび、光が点々と揺れています。主役の花は小さく控えめなのに、フィルムの色の転び方が淡いピンクをやさしく持ち上げ、視線の行き先を自然に決めてくれる。粒子が葉の艶や水の冷たさを“触れられる質感”へ変え、季節の気配をそのまま封じ込めています。ページをめくるように、落ち着きが残る一枚です。

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Photo by Ryoma

Ryoma

💙 03

cizucu編集部
市場の通りに傘の色がにじみ、バイクの走行音まで写り込むような生活のスナップ。中心へ伸びる遠近が視線を奥へ誘い、露店の影や人影がテンポを刻みます。フィルムの柔らかなコントラストが、雑多な情報を“騒がしさ”ではなく“息づかい”としてまとめ上げているのが見事。完璧な整列ではなく、少しのブレや濁りが記憶の輪郭に近づける。旅の記録を越えて、その街の時間が聞こえてきます。

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Photo by Owen

Owen

💙 04

cizucu編集部
夜の闇を押し返すように、メリーゴーラウンドの光が幾重にも連なり、祝祭の熱をそのまま焼き付けています。発光の反復は回転のリズムを生み、同時にフィルムの粒子が光を少しだけ滲ませて、記憶の中の遊園地の距離感へ。人物のシルエットが入ることで、単なる華やかさでは終わらず、時間の重みが支えになります。眩しさの裏にある切なさまで写っているのが、この一枚の強さです。

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Photo by 美紅

美紅

💙 05

cizucu編集部
木々の間をすり抜ける視点が心地よく、森の“静けさ”ではなく“揺れ”を写し取った一枚。幹のブレがそのまま歩くリズムになり、一定の距離感で続く樹木が奥行きをつくり、風の通り道まで見えてくるようです。フィルムの淡いトーンが緑をやさしく束ね、粒子が空気の層を足しているのも魅力。止まった瞬間の記録というより、散歩の途中に残る断片のようで、時間がゆっくり戻ってきます。

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Photo by maho

maho

💙 06

cizucu編集部
建物の装飾が持つ重厚さと、広場を行き交う人の気配。その二つを粒子のあるモノクロが同じ地平にやさしく並べています。空の大きな余白が視線を上へ逃がし、ファサードの陰影をいっそう引き立てる構図が美しい。フィルムのざらつきは“古さ”ではなく“時間の密度”として働き、旅先でふと立ち止まった瞬間の静けさを保存している。現像したあとも、音のない余韻が残る一枚です。

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Photo by Peter Wang

Peter Wang

💙 07

cizucu編集部
電線がまるで五線譜のように空を走り、その上に鳥たちが小さな音符として並ぶ——見立ての楽しさがある一枚です。淡い空のトーンに対して、電柱と線の黒が気持ちよく効き、情報量の多さが秩序として立ち上がっています。フィルムの粒子が空気を少し曇らせることで、夕方前のざわめきまで運んでくるのもいい。日常の仕組みの中に、ふっと詩が宿る瞬間を掴んでいます。

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Photo by sure_as_adrian

sure_as_adrian

💙 08

cizucu編集部
画面いっぱいの白を空として大胆に使い、観覧車のゴンドラが余白の中に浮かぶ構図が爽快です。星型の装飾と支柱の線が放射状に広がり、静止画なのに回転の速度が伝わってくる。フィルムのハイキーな抜けと粒子が、眩しさをそのまま質感に変えているのも魅力です。賑やかな遊園地が、どこか遠い夏の記憶として残る——“今”を撮りながら、“あとで思い出すため”の一枚になっています。

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Photo by Deep Chan

Deep Chan

💙 09

cizucu編集部
ネオンの光が濡れた路面に溶け、色被りさえも“夜の空気”として定着しているのがフィルムらしい一枚です。手前の車体が画面に重さを与え、奥の看板群と道路の流れが都市の速度をつくる。情報量の多さを、きちんと構図の力に変えているのが見事です。光が少し滲むことで、現実よりも少しだけ夢の側に寄る距離感が生まれ、騒がしいはずの街に不思議な静けさが残ります。

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Photo by Max Wang

Max Wang

💙 10

cizucu編集部
路地の暗がりと、階段の先から差し込む光。その境目のグラデーションが美しく、フィルムの滲みが“冷えた空気”まで写し込んでいます。建物の面が自然なフレームになり、視線は光の中心へまっすぐ導かれる。電線の細い線や壁の質感が、生活の気配を最小限で添えるのも効いています。劇的にしすぎず、ただ光がそこにある瞬間を保存する。フィルムらしい誠実さが残る一枚です。

2026-07-find-new-pieces-film-image-30

Photo by 穂(スイ)

穂(スイ)

💙 11

cizucu編集部
海と空の青が大きく広がり、人物の小さな仕草が“夏の記憶”として定着する一枚です。砂浜の余白がふたりの距離感や歩くリズムを際立たせ、遠景の島影と雲が時間のゆるやかさを支えています。フィルムの色の転び方が、強い日差しをやわらげつつ、肌や水面のトーンを自然にまとめているのも美しい。スキャンして見返したときに、波音まで戻ってくるような軽やかさが残ります。

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Photo by youmeeTW

youmeeTW

💙 12

cizucu編集部
扉の隙間から覗くようなフレーミングが、室内の静けさと二人の時間をそっと守っている一枚です。差し込む光は強いのに、影が柔らかいのは、フィルムの粒子が空気の厚みを足しているから。視線は自然とテーブルの上へ集まり、会話のない瞬間さえ物語に変わっていきます。見せすぎず、語らせすぎない距離感が美しく、現像後に残るのは静かな余韻だけです。

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Photo by Wennie Guo

Wennie Guo

💙 13

cizucu編集部
光漏れの赤が画面の上部をふわりと染め、日常の一瞬を“記憶の色”へ変えているのが印象的です。バイクの金属の質感と影の締まりが画面に芯をつくり、その上を猫のしなやかな身体がすっと通り抜ける。動きの美しさが静止画の中で確かに息づいています。フィルムならではの光漏れや色の揺れが、生活の匂いを物語へ押し広げる。見返すほどに愛着が増す一枚です。

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Photo by Jeffrey Lim

Jeffrey Lim

💙 14

cizucu編集部
手前の人物を大きくぼかして置き、遠景の山並みと沈む太陽へ視線を導く。距離のレイヤーが美しい一枚です。輪郭が溶けるほどのボケが、風景を“場所”ではなく“感情”として立ち上げ、フィルムならではの柔らかなにじみが夕暮れの温度を運びます。中心の小さな光が静かなクライマックスとして効き、見終わったあとに余韻だけが残る。プリントして机に置きたくなる、言葉より先に届く風景です。

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Photo by wayfarer0915

wayfarer0915

💙 15

cizucu編集部
坂道の奥へと続く路地の遠近感と、両側の建物がつくる額縁のような構図が心地よく、歩くスピードまで自然と決まってしまう。朝靄の青い空気が画面全体に漂い、フィルムの粒子が距離をやさしく溶かして、現実と記憶の境目を曖昧にしています。小さな人影が点在することで、風景がただの景色ではなく生活の場として立ち上がる。静かな旅情が、ゆっくり胸に沈んでいく一枚です。

最後に

いかがだったでしょうか。

フィルムが愛おしいのは、同じ景色でも光や距離、そして“そのときの時間”で写りがまったく変わるところ。今回寄せられた作品からは、眩しさや静けさ、ざわめき、余白の感触まで、撮る人それぞれが見つめた「その瞬間」が確かに焼き付いていました。粒子や滲み、色の揺れさえも偶然ではなく記憶の一部として残り、ページを閉じても、あの日の温度がゆっくり戻ってきます。

まだ見ぬ才能(new pieces)を見つけ出すということ。それこそが、本企画を通して果たしたい役割であり、あなたの表現が、より多くの人の心に届くきっかけになることを願っています。


次回のテーマも、ぜひお楽しみに。
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